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2011 年10 月29 日 (土 )

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2011 年7 月4 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち(20) 帰国 ~最終回~ 


ウガンダ野生生物教育センター(UWEC)での2週間の活動を終え、最後に、3年間の事業について振り返るミーティングを、UWECやJICAウガンダ事務所の職員と行いました。

これまでに日本に来て横浜の動物園で研修を受けたUWEC職員からは、口々に研修の成果を聞くことができました。横浜で受けた研修は、UWEC職員に大きな刺激を与えたようです。

横浜での経験談が他の職員に伝わることで、UWEC全体の技術や知識が進歩し、部署間の連携も良くなったそうです。

僕たち横浜市の動物園の職員も、大きな収穫を得ることができました。英語力を駆使して専門的な技術指導をしたり、国際的な協力関係を築きあげたり、横浜市の動物園の側も国際協力に関する「経験」を身につけることができたからです。

日本や欧米の動物園が持っている知識や技術を、展示動物が生息している国の動物園に伝えて行くことは、国際的にも大切な役割です。

世界中の野生動物の保護のために、そして人と野生動物の共存のために、今回の事業で得た経験を、お互いが活かしていかなければなりません。

最後に、うれしいお知らせが一つあります。

この事業は当初、2008年度から3年の計画で行われ、2010年秋の今回の派遣が最後の活動になる予定でした。

しかし、これまでの取り組みの成果がJICAに認められ、2011年度以降も引き続き、JICAの協力を得て技術支援が継続されることが決まったのです!

今後の活動については、「続・ウガンダの野生動物たち(仮称)」でお知らせしますので、お楽しみに!
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2011 年6 月19 日 (日 )

ウガンダの野生動物たち (19)ウガンダでいま起きていること


ウガンダの人口は、1948年には500万人ほどでした。しかし、他の多くのアフリカ諸国と同様、ウガンダの人口は爆発的に増加しています。その数、2010年には推定3000万人。

人口が増えた結果としてどこでも起きがちなのが、人と動物の間でのあつれきです。
野生動物や自然が多く残っていたウガンダでも、さまざまな問題が起きているそうです。

野生動物はもうほとんど、国立公園に行かなくては見ることができず、その国立公園の周辺では、国立公園から出てきたライオンが、家畜を襲うという理由で殺されることもあるそうです。

禁止されているトラバサミも使われることがあります。


ヘビやワニも嫌われることが多く、僕たちが滞在している間にも、ワニが1頭、ウガンダ野生生物教育センター(UWEC)に保護されてきました。

野生動物が暮らせる自然環境はウガンダでも減っており、ライオンやヘビを見たことがない、という人も市街地では増えているそうです。

そのためUWECは、ライオンやヘビなどを連れてウガンダ国内各地で移動動物園を行い、住民たちに実際に動物を見てもらいながら、ガイドを行っているそうです。「人と動物が共存していけるような国にしていこう」、と。

僕たちが滞在中にも、首都カンパラで行われた産業見本市会場に出展し、野生動物のことを伝える活動を行っていました。

ウガンダ産の紅茶やナイルパーチを知らず知らずのうちに口に入れているかもしれない私達日本人にとっても、決して無関係のことではないのではないか、と感じました。(飼育展示係 松本)
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2011 年5 月2 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (18)アビシニアコロブス発見!


ウガンダにはたくさんの野生動物が生息していますが、そのうちの何種類かは、野毛山動物園でも展示しています。

アビシニアコロブスもそのひとつ。

2010年夏に、ウガンダ野生生物教育センター(UWEC)の職員が日本を訪れ、野毛山動物園で研修をしました。研修プログラムの一つとして、UWECの教育普及担当職員と野毛山の飼育係が、アビシニアコロブス展示場の前でガイドを行いました。日本で暮らすアビシニアコロブスたちの前で、日本の方々にウガンダで暮らす野生動物の現状をお伝えすることができたことは、研修の大きな成果でした。

さて、2010年秋に僕たちがウガンダに滞在中、宿泊したホテルの隣にあった植物園で、野生のアビシニアコロブスに出会いました。

白くて長い尾が、森の中でもよく目立ちました。家族でしょうか。数頭の群れで行動しているようでした。

アビシニアコロブスは、アフリカ中央部の国々の森林に生息していますが、プランテーションのための森林伐採の影響で、彼らが住めることのできる自然環境が減っているそうです。

ウガンダから帰国後の昨年12月11日、野毛山動物園で飼育しているアビシニアコロブスの繁殖に成功し、オスの赤ちゃんが生まれました。

白と黒の毛が美しいアビシニアコロブスですが、赤ちゃんのうちは全身真っ白です。

絶滅の危機に瀕した野生動物を守るために、世界中の動物園が協力しています。

野毛山動物園のアビシニアコロブスの展示を通して、はるか遠くウガンダにいる彼らの仲間たちの暮らしにも、ちょっと目を向けてみてくださいね。
(飼育展示係 松本)
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2011 年4 月25 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (17)チンパンジーの麻酔


ウガンダ野生生物教育センター(UWEC)には、密猟などが原因で保護されたチンパンジーが11頭飼育されています。捕獲された場所がはっきりしないため、野生に再び帰すことができず、園内の展示場で11頭一緒に飼育展示されています。

ほとんどの個体に避妊薬の埋め込みや避妊手術をして、繁殖制限をしていますが、残り1頭だけは、まだ避妊処置がすんでいないとのことでした。

ウガンダでは、動物用の避妊薬を簡単に手に入れることはできません。そこで、日本から動物用の薬を持参し、チンパンジーに麻酔をかけ、避妊薬を皮下に埋め込むことにしました。

寝室で麻酔をかけて眠らせます。

動物病院に運びます。

背中の皮膚を切開し、皮下に避妊薬を埋め込む手術をUWECの獣医師と一緒に行いました。

チンパンジーの展示場のそばには、チンパンジーの生態、生息環境、密猟などの問題について、来園者に知ってもらうためのパネルが設置されていました。

ウガンダでは、前回ご紹介したンガンバ島のチンパンジー保護施設とあわせ、50頭以上のチンパンジーが野生に戻れないまま暮らしています。

不幸な密猟が一日でも早くなくなることを願いたいものです。
(飼育展示係 松本)
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2011 年3 月3 日 (木 )

ウガンダの野生動物たち (16)ンガンバ島のチンパンジー


ウガンダには、ウガンダに生息する野生動物を保護しているウガンダ野生動物教育センター(UWEC)のほかに、チンパンジー専門の保護施設もあります。

UWECのそばにあるボート乗り場から、モータボートに乗ります。

ボートで約1時間。ビクトリア湖に浮かぶンガンバ島が見えて来ました。ここが、ンガンバ島チンパンジーサンクチュアリと呼ばれる、チンパンジーの保護施設です。

無人島の一部をフェンスで区切り、40頭以上のチンパンジーが保護されて飼育されています。主な保護原因は密猟。

観光客に、チンパンジーの生態、生息環境、密猟などの問題について学んでもらうのがこの施設の目的です。
訪れた時には、飼育員がちょうどチンパンジーに餌を与えているところでした。

1頭ずつの観察記録。

この施設は、運営のほとんどを欧米からの寄付金に頼っています。UWECも一部を出資し、チンパンジーの診療や検査にも協力しているそうです。
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2011 年2 月14 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (15)ナイルワニが来た!


ウガンダ野生動物教育センター(UWEC)は、ウガンダで数少ない野生動物保護施設です。僕たちが滞在している間にも、ナイルワニが保護されてきました。

袋から慎重に取り出します。

おそらく1歳に満たない、小さな子供のナイルワニでした。ケガがないかを確かめ、健康状態の確認のため、採血をして調べます。

それから性別のチェック。このワニは、オスであることがわかりました。

その後、このワニはUWECの展示動物として爬虫類の飼育施設に移されました。

このワニは、地域住民が仕掛けた罠にかかったとのこと。ウガンダでは、このような場合、以前は住民がそのままワニを殺して処分してしまっていたそうです。

しかし、UWECがあちこちで環境教育を行ってきたことで、「UWECで保護して欲しい」という依頼が来るようになったそうです。

人と野生動物が共存していくためには、ただ野生動物を保護するだけではなく、地域の人たちと一緒に考えていくことが大切です。
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2011 年2 月7 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (14)アカオザルの捕獲


動物園では、たくさんの野生動物を飼育しています。これらの野生動物を長期にわたって繁殖させ、血統を維持していくためには、国内や海外の動物園との間で動物を移動することが不可欠です。

ウガンダ野生動物教育センター(UWEC)も例外ではありません。僕たちが滞在中、UWECでは、アカオザルとパタスモンキーあわせて6頭を南アフリカにある動物園に出園させる準備が進められていました。

しかし、UWECの獣医師にとって、サルを他の動物園に出園させるのは初めての経験なのだそうです。
輸送箱内のレイアウトや出園にあたっての検疫(健康状態の検査)について、アドバイスを求められました。

そこで、横浜市の動物園で行っている捕獲、保定、採血、ツベルクリン検査の方法を実演し、練習してもらうことにしました。

まず、担当の飼育係がアカオザルを捕獲します。

体重測定。

動かないようにしっかりと体や頭をおさえ(「保定」と言います)、瞼の皮膚にツベルクリン液を注射します。
動物を力づくで押さえるのではなく、自然な姿勢のまま、動きを制限するようにして優しく押さえるのがポイントです。

そして、足のつけ根の血管から採血。動物に与えるストレスを最小限にするため、短時間のうちにスムーズに終了させる必要があります。

これまで、UWECでは、健康診断のためのサルの採血やツベルクリン注射は、麻酔をかけて行っていたそうです。

事前に作業手順やそれぞれのスタッフの役割を十分に打ち合わせ、採血や注射の経験を積めば、麻酔をかけなくてもこれらの作業を短時間に行うことができます。この日は、3頭のアカオザルを捕獲し、採血と注射を行いました。
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2011 年1 月31 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (13)国立公園へ


2週間のウガンダ滞在中、研修の合間に一日だけ休日がありました。この休日を利用して、ウガンダの野生動物を見に、国立公園に行くことにしました。

行き先は、マーチソンフォールズ国立公園。UWECの職員が車を運転してくれ、片道300kmの道のりを日帰りで行く強行ツアーです。

途中のマシンディという町までは舗装された道路で快適だったのですが、その先は舗装されていません。

途中で休憩をとりながら、5時間ほどかけてようやく国立公園の入口に到着しました。

ここから動物を観察できるポイントまで、さらに車で走ります。

目指すマーチソンフォールズ国立公園のアルバート湖周辺は、グレートリフトバレー(大地溝帯)の中にあります。

ナイル川をフェリーで渡ります。

ようやく国立公園内のサバンナに到着しました。

国立公園内では、たくさんの野生動物を観察することができました。

まずは、キリン。この辺りに住むキリンは、ウガンダキリン(ロスチャイルドキリンとも言います)という亜種に分類されています。

アフリカゾウの家族。20頭ほどの大きな群れで行動していました。

ナイル川にどっぷりつかるカバの群れ。

ウガンダコブは、ウガンダを代表する哺乳類として、ウガンダの紙幣にも描かれています。

多民族国家であるウガンダで中立的な存在の象徴とされるホオジロカンムリヅルは、ウガンダの国鳥に指定され、国旗に描かれています。

国立公園を訪れてみて感じたのは、「野生動物が、遠くにいる」ということでした。

動物園では普段、これらの野生動物を間近に見ることができます。僕たち職員も普段は動物たちの近くで仕事をしています。

動物を近くで観察することも大切ですが、これらの野生動物がどのような環境に住み、そしてその野生動物の生息地が今どのような現状におかれているのか、それを知ることも大切です。

僕たち動物園の職員にとっても、アフリカでの野生動物の観察はとても貴重な経験となりました。

これからも、野生動物の魅力、彼らの暮らす生息地の現状について、動物園から発信していきたいと思います!
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2011 年1 月24 日 (月 )

ウガンダの野生動物たち (12)マケレレ大学を訪ねて


ウガンダに滞在中、ウガンダで唯一獣医学部のあるマケレレ大学を訪れました。

鳥類の性別を調べるための方法として、前回ご紹介した内視鏡検査のほかに、血液や羽を用いた遺伝子検査(PCR法)が、日本では一般的になりつつあります。大学を訪問した目的は、ウガンダでもそのような検査ができるよう、マケレレ大学の研究者に協力を求めるためです。

別のJICAプロジェクトで大学に滞在中の日本人専門家の方に、大学内を案内して頂きました。

寄生虫学の授業をしているところ。

廊下には、野生動物の標本もたくさん並んでいます。

トリパノゾーマという寄生虫の研究を行っている研究室にはPCR検査の器材が整っており、それらの器材を用いて、ウガンダ野生動物教育センター(UWEC)の動物の検査もできそうです。

日本から持参した試薬(プライマー)を提供し、UWECの獣医師と相談しながら検査を進めてもらえることになりました。


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