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2010
年3
月8
日 (月
)
巻き貝食べて、頭が大きく! ~ハミルトンガメ成長記~
寒暖の差は激しいですが、少しずつ暖かくなってきました。チンパンジー前のモート(お堀)ではヒキガエルの産卵が行われています。もう少しするとオタマジャクシがわらわらと出てきます。ですがギンヤンマのヤゴが食べたり、私がヘビのヒバカリの餌にするのに捕まえたりでカエルになるのはほんの少しです。
さて、昨年の8月に孵化したハミルトンガメはすくすくと成長しています。ペレットが主食ですが、このカメは野生下でも巻き貝を好んで食べる種類です。そこでレッドラムズボーンという巻き貝を毎日与えているんです。
レッドラムズボーンはミヤコタナゴの水槽でも殖えているので貰ったりしますが、爬虫類館でもインドセタカガメの風呂桶で殖やしています。セタカガメは草食なので巻き貝を食べないですし、糞や食べ残しの野菜などを食べてたくさん殖えます。
貝を咥えている所。このままばりばりとかみ砕いて食べてしまいます。野生下で巻き貝や甲殻類を食べるカメは顎の筋肉が発達し、頭が大きくなる場合があります。日本のカメでもクサガメなどに見られます。柔らかいペレットが主な餌の飼育下のカメでは中々頭は大きくなりにくいのですが、今回ちょっと巨頭化を狙って飼育しているんです。
貝殻の残骸。ハミルトンガメの仔ガメの水槽はすぐに貝殻でいっぱいになってしまいます。こころなしか頭も大きくなってきているような気がします。
2010
年2
月11
日 (木
)
インドホシガメ産卵
暖かくなったり寒くなったりを繰り返しながら少しずつ春が近づいています。園内のクジャクたちにも恋の季節がやってきました。
昨年の内に交尾を済ませたインドホシガメたちは産卵シーズンに突入しました。展示場の中をうろうろと歩き回り、水をたくさん飲みます。そしてあちこちで試し掘りをしながら良い場所を探しています。
土を掘りやすくするためにおしっこをして湿らせながら掘り進めます。水をたくさん飲むのはこのためです。集中しているからか、近づいて写真を撮っても全く気にしません。
次の日、きれいに埋め戻してあります。掘っている現場を見ていないとどこに産んだのか分かりません。
割らないように慎重に掘り進めていくと、ありました!ピンポン球のような丸い卵です。
母ガメとの2ショット。卵が6個だから7ショットですかね。掘り出したのは温度湿度を一定に保って人工的に孵卵するためです。GW前後には可愛い仔ガメが誕生予定です。
追伸:先日から温めていたミズオオトカゲの卵は腐ってしまいました。爬虫類の不思議に出会えるのはまだまだ先になりそうです。
2010
年1
月26
日 (火
)
レプ担当のガーデニングブログ アロエの森
爬虫類館の前にちょっとした植え込みスペースがあります。ここに数年前からアロエを植え始めました。ごく一般的なアロエであるキダチアロエという種類です。当然リクガメたちの餌にしようと植えたのですが・・・、苦いらしくて全く食べなかったんですね。この数年、苗を植えて子株をさし芽してせっせと殖やした苦労がぱあになりました。冬にはご覧のようにきれいな花まで咲くようになったんですよ。
この時期、ツバキの花の蜜などを喜んで吸うメジロが見逃すはずはありません。ラッパ状の花一つ一つの中に嘴を突っ込んで蜜を吸っています。まあこれはこれでいいんですが・・・。
リクガメたちが食べないのでしょうがないからやり直しです。人間も食べるアロエベラという種類に切り替えていっています。でもこのアロエベラ、寒さに弱いんですよ。霜でも降りようものならすぐにしなびてしまいます。温暖化が進んでいるとはいえ、横浜で地植えは結構厳しいんですね。
しょうがないので爬虫類館の管理通路にあるサンルームで鉢植えにして育てたアロエベラを時々細々とあげています。以前にもご紹介したように、ベラだと喜んで食べるんです。でも鉢植えじゃあ全く足りない・・・。
2010
年1
月11
日 (月
)
クーリング
皆さん、明けましておめでとうございます。今年も爬虫類の魅力を皆さんにお伝え出来るようがんばります。
さて、野毛山動物園の爬虫類館では温帯から熱帯まで様々な地域の爬虫類を飼育しています。中には乾期と雨期に分かれていて気温がその時期によって違う地域のカメたちもいます。彼らを単純に1年中同じ温度や湿度で飼育するのでは繁殖まで持って行けないことが多いのです。
じゃあどうすればいいか。生息地に合わせて気温や湿度に変化を与えてやればいいんです。ただ野毛山動物園の古い爬虫類館ではそれが大変に難しい・・・。そこで知恵と工夫をフル動員しています。上の写真はカメたちを飼育している裏の管理通路をカーテンで仕切っている所。カーテンと言えば聞こえはいいですが、ゴミ袋からの手作りです。カーテンの向こうには暖房の熱気が行かず、すきま風が多いので15℃くらいまで温度が下がります。
そこにいるのはハミルトンガメの雄。餌も少なくして週に1回しかあげません。
サンルームにはハミルトンガメの雌。ここは最低10度くらいまで温度が下がります。やはり冬の間は週1回の給餌で、春になったら温度を上げて餌を増やすことで繁殖のスイッチを入れてやるんです。
同じくサンルームにはホウシャガメたちもいます。こちらは雄。ホウシャガメの生息地は乾期と雨期に分かれています。日本の冬は乾期をイメージした飼育環境にしています。夜は10度くらいまで温度を下げ、水も全くまきません。掃除は掃き掃除だけなのでチョット汚いですが・・・。
こちらは雌。寒いので昼間は暖かいライトの下にいます。乾期は餌になる植物も少ないので餌は週に3回。春になって毎日給餌をして雨の多い梅雨時に交尾をさせます。結果、昨年はホウシャガメ、ハミルトンガメの繁殖に成功しました。皆さんにご覧頂けない爬虫類館の裏側で様々な創意工夫をしながら飼育と繁殖に取り組んでいるんです。
2009
年12
月21
日 (月
)
季節外れの牧草
爬虫類館のリクガメたちには冬は野菜を主に与えていました。特に小松菜は栄養価も高いのでたくさん使いますが、実は蛋白質もそれなりに高いので気になっていました。春から秋にかけてはキリンやラクダのために生の牧草を市内の農家さんに作ってもらって仕入れているのでそっちを使いますが冬には作れないそうなのです。
野菜はリクガメたちが野生下で食べている草と比べて繊維も少ないので、ひどいときにはこんな糞をしてしまいます。
そんなこんなで悩んでいましたが、先日所用で京都市動物園に行った際、青々とした牧草を使っていました。伺ってみると市内に1年中牧草を作って売ってくれる業者さんがいるとのことで、早速帰ってから連絡を取り、野毛山動物園でも冬に牧草を納入してもらえる様になりました。
牧草はイタリアンライグラスという種類で春には野毛山動物園でも使っている種類です。リクガメたちも大好きで、なおかつ小松菜よりも㎏単価が安いので経費節減にもなります。餌の皿を置いたとたんに群がってきてむさぼるように食べてます。写真のようにホウシャガメなどは山盛りに置いてやっても昼過ぎにはなくなってしまうくらいです。
10日ほどすると、糞もしっかりとしてきました。ふっくらとしてなおかつ形が崩れない良い糞です。
ほぐしてみると繊維質がたっぷり。紙すきでも出来そうな感じになりました。リクガメも大好きで胃腸の具合も良好。今年の冬は彼らも餌をもりもり食べ、たくさんの糞をする健康な時期を過ごせるでしょう。
2009
年12
月18
日 (金
)
横浜に大集合 世界のどうぶつたち
横浜の3つの動物園では、それぞれで飼育展示している動物たちを紹介するガイドブックを園内で販売しています。それらをまとめて1冊の本が発売されました。書店でも売っている本です。
こんな感じで写真と説明文を載せて動物たちを紹介しています。
園内で販売されているガイドブックよりも一回り大きく、躍動感あふれた写真が掲載されています。と読み進めてはたと気がつきました・・・・・。
カメもワニもヘビもトカゲも・・・、爬虫類がひとつも載っていない!!
目次を見てもやっぱりない。
爬虫類は横浜の動物園にいないことになってるんですかね。外国から日本に密輸され、ようやく動物園という安住の地を見つけたと思ったらこの仕打ち・・・。
彼らの魅力を伝えようと努力している私もちょっとへこみました。
でも考え直しましたよ。まだまだ努力が足りないと言うことなんでしょう。これにくさらず、もっと彼らの魅力を伝えるべく精進します。
そしていつの日か、第2弾刊行のあかつきにはマダガスカルの至宝、ホウシャガメとヘサキリクガメが表紙を飾れるようがんばります。
2009
年12
月3
日 (木
)
密輸爬虫類の保護
先日トラフィックイーストアジアジャパンが主催した野生動物の市場と法体制に関する国際セミナーとシンポジウムに参加してきました。トラフィックは、WWF(世界自然保護基金)とIUCN (国際自然保護連合)の自然保護事業で、野生動植物の国際取引の調査、モニター、報告を通じて特に動植物にとって有害な野生生物の取引をなくす活動をしています。
環境省の専門官や大学関係者、WWFの方とアメリカ、マレーシアの専門家に各国の希少野生動植物を保護するための法体制についてなどをレクチャーがありました。
トラフィックの方からは日本の爬虫類ショップを回ってどれくらいの希少爬虫類が売られていたかの発表がありました。一緒に回った外国の方は「日本の爬虫類ショップでは世界各国の希少爬虫類を見ることが出来る!」と驚いていたそうです。
中には非合法に国内に持ち込まれることもあり、密輸される爬虫類が空港で摘発をされたり国内で違法に流通していた個体が警察によって摘発・保護される例が後を絶ちません。生息地に戻せれば一番良いのですが様々な障害があってまず戻せません。ほとんどが国内の動物園や水族館で保護飼育されることになります。こちらは野毛山動物園で保護しているエジプトリクガメです。
こちらは下がハミルトンガメ、上のがインドセタカガメです。保護飼育するだけでなく、繁殖をさせることで絶滅の危機から守るための活動も行っています。
密輸・違法飼育の段階で不適切な飼育環境、餌によって甲羅がゆがんでしまう個体もいます。本来滑らかなカーブを描いて成長する甲羅がでこぼこになってしまうんです。こちらはマダガスカルの至宝・ヘサキリクガメですがおそらく低湿度の飼育環境でカルシウムの少ない高カロリーの餌をもらい続けた結果、こうなったと思われます。
日本は密輸や違法販売などで摘発されても罰金の金額が少ないなどの問題があるそうです。今後どうすれば良いのか考えさせられるシンポジウムでした。野毛山動物園では毎年「どうぶつたちのSOS展」と題して希少野生動物の現状と保護の必要性などを普及啓発するイベントを行っています。これからも動物園として絶滅の危機に瀕している野生動物の保護を来園者に伝えていきたいと思います。
2009
年11
月29
日 (日
)
ミズオオトカゲ産卵 ~雌しかいないが仔は孵るか?~
野毛山動物園でずっと1頭で飼育しているミズオオトカゲが産卵しました。この個体は2000年にマレーシアからコンテナに紛れ込んで日本に来てしまいました。横浜の港で保護されて以来、動物園暮らしです。
卵を産む前には食欲がなくなります。ほとんど食べないのに卵でお腹はふくれています。そしてコンクリートの床に埋め込んである木の隙間を一生懸命掘り出します。
隙間は狭く、そのままでは産めないので産卵用に衣装ケースに腐葉土を入れた物を展示場に置いてやります。
右下の白い物が卵です。これを掘り出して人工孵卵を行います。
ここでひとつ疑問がわく方がいると思います。雌だけしか居ないのに仔トカゲが孵るのかということです。実は同じオオトカゲの仲間のコモドオオトカゲは単為生殖といって雌だけで産んだ卵が孵ります。どうやらこれが他のオオトカゲにも見られるのではないかというんです。実際国内の動物園でミズオオトカゲが雌だけで殖えたのではないかと思われる例があるんですね。
そこで温めてみようと思い立ったわけです。これで孵化に成功したらまたひとつ爬虫類の不思議に遭遇できるんですよ。大発見につながります・・・が、そんな大事な卵をこんなガムテープで隙間をふさいだテレビ台で温めなければいけないところにもの悲しさを感じます。これでハミルトンガメもエジプトリクガメも孵しましたけどね。
2009
年11
月17
日 (火
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メガネカイマンの仔が出園しました
ご無沙汰しておりました。出張やら何やらが多く、なかなかアップ出来ませんでした。
さて今回はメガネカイマンの仔ワニ(多分♂)の出園のお話です。3年前に卵を温めて孵した仔ワニ受け入れ先の動物園が見つかりました。この仔ワニ、先日父ワニやパラグアイメガネカイマンと同居をさせたのですがパラグアイが威嚇して追い詰めて中々落ち着かなかったんです。
出園させるにはまず捕獲です。すっかりしゅんとしてしまった仔ワニは簡単に持ち上げられました。
上下の顎を両手で押さえ、脇の下にしっぽをはさんで運びます。
ピンぼけですが、移動箱に入れて終了です。出園先の動物園の方に来て頂いていたので輸送をお願いしました。向こうではお嫁さん候補が待っているそうです。
2009
年11
月5
日 (木
)
ジムグリの仔が亡くなってしまいました
先日ご紹介したジムグリの仔が亡くなってしまいました。ヘビの仔は卵から孵って1回脱皮をしてから餌を食べ始めます。この個体も孵ってから1週間ほどで脱皮をしたので餌をあげたのですが、食べませんでした。何度かあげてみたのですがやっぱり食べません。以前のアオダイショウのように強制給餌も考えました。
アオダイショウは言ってみれば神経太いところのあるヘビで、強制給餌も写真のようにうまくやれればあまりストレスになりません。が・・・、ジムグリはとても神経質なヘビです。触ることがかなりのストレスになります。なので、食べなくてもすぐに強制給餌をする判断が出来ませんでした。来年また仔ヘビが孵り、餌を食べなかったら早めに判断をしようと思います。
同時期に孵ったシロマダラも脱皮をしたので(写真は脱皮直前)餌をあげてみました。シロマダラはトカゲ食いのヘビで成体は本当に頑固にニホントカゲかニホンカナヘビしか食べない個体がほとんどです。でも長さ7~8㎝で細さがお箸の先くらいの仔ヘビに合うような仔トカゲが見つかりません。しょうがないのでちょっと大きなニホンヤモリを与えてみました。食べないだろうなと思っていたのですが・・・。
仔ヘビはヤモリを速攻で襲いました。赤い矢印はヤモリの頭、青の矢印が仔ヘビの頭です。自分の頭より大きなヤモリを物ともせずに呑んでしまいました。このまま寒くなって餌を食べなくなるまでヤモリを捕まえなければ・・・。