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2009
年6
月29
日 (月
)
レッサーパンダの歯肉炎
ある日、レッサーパンダの担当者から「どうもチップの餌の食べ方がおかしい」との報告を受けました。よくよく聞いてみると、口があまり開かず食べるスピードが遅いとのことです。餌を食べているところを見に行ってみると、確かに食べ方が変な感じです。
実はチップは以前にも顎の病気で餌がうまく食べられず、体重が激減してしまったことがありました。もしかしたら前回と同じかもしれない・・・と思い、すぐに麻酔をかけて検査をしてみることにしました。
吸入麻酔器で麻酔をかけて顎を見てみると案の定、右側下顎に病変がみられました。皮膚に穴が開いていて膿が出ています。餌をうまく食べられなかった原因はどうやらこの病変にあるようです。皮膚の中を洗浄し膿を取り除ききれいにしました。
さて、これで治療終了としたかったのですが、顎から膿が出る場合は歯も悪い場合が多いのです。歯のチェックもしなければいけません。口の中を覗いてみると、なんと臼歯の一本がほとんど抜けそうになっていました。すべての原因はこの抜けかけの歯にあったのです。歯肉炎により歯がぐらついていたのですが、うまく抜けなかったようです。この歯の根っこが刺激になって歯肉炎がおき、そこが化膿して顎の下から膿が出ていたのでした。幸いにも歯肉炎はひどくなかったので歯を一本抜いて、抗生剤を塗って治療は終了です。
↑
抜けたチップの歯
治療後は日増しに餌の食べ方が改善してきている様子で、順調に回復してきています。
大事に至らなくて本当によかったです。
2009
年6
月21
日 (日
)
ミヤコタナゴの稚魚が生まれています
野毛山動物園のミヤコタナゴの水槽に、今年もかわいい稚魚が生まれました。
さあ、よく見てくださいね!
生まれ始めた6月14日頃は2匹しかおらず、来園者の方にも見つけていただけませんでしたが、このところ数も多くなって、かわいい群れができてます。
あまりにも小さい上、水中にいるので、画像でご紹介するのが困難です・・。
ぜひ、野毛山動物園に今限定の稚魚達を見に来てくださいね☆
2009
年6
月21
日 (日
)
290cmありました★
飛ぶ鳥類の中で最大級と言われるコンドル。
翼を広げると約300cmにもなるといわれています。
野毛山動物園には、オスのジュンとメスのヘンリエッタが暮らしていますが…本当にそんなに大きいのでしょうか??
オスのジュンです!
そんな疑問を担当になってから、ずっと持ち続けていました。
ある日、きれいに翼を広げて日光浴しているジュンの撮影に成功!
疑問を解消するため、この写真からジュンの翼を広げた大きさを推測することにしました。
柵の幅を測ってみると・・・なんと290cm!!ほぼ300cmです!
ずっと抱えていた「本当にそんなに大きいの?」というモヤモヤは解消されたのでした!
疑問が解消された喜びから、みんなにこの大きさを体感してほしい!と思い、ジュンの等身大パネルを作ることにしました!
まずはベニア板で形を作り、地道に丁寧に色を塗りました。
人と比べると、こんなに大きいんです。
もちろん羽の模様も忠実に再現しています(笑)
何度か塗りなおして、やっと完成!!
そして、やっとお披露目となりました★
大きなパネルの登場に、ジュンもヘンリエッタも興味津々です。
自分だってわかるかな??
パネルの後ろにいるジュンと比べると、またまた「本当にこんなに大きいの??」と疑いたくなりますが、等身大です★
早速、幼稚園の子供たちがジュン(パネル)との大きさ比べに挑戦していました!
なんと3人分もありましたよ!!
これからの季節、日光浴をする姿をよく見かけます。
パネルで大きさを実感しながら、ジュンやヘンリエッタが実際に翼を広げている姿もぜひ見てください。たまに中途半端にしか翼を広げていない時もありますが、ご愛嬌です★★★
2009
年6
月15
日 (月
)
夏も間近!毛が抜けてます!!
動物たちも衣替えの季節です。ツキノワグマも厚く体を覆っていた毛が抜けている真っ最中です。毛が抜け始めたのは5月でしたが、日が経つにつれ量が増えてゆきます。メスの「コマチ」の後ろ姿はブラッシングをして毛だまを取ってあげたいほどです。
6月中旬、1晩の間に落ちたコマチの展示場の毛を集めてみました。意外にも毛はふわふわです。(写真2)柵や丸太などいたる所に体をこすりつけるので毎日毛がいっぱいついています。
コマチは様々なかき姿を見せています。
後ろ足をのばして頭に届いた!
おもちゃのタイヤの輪のふちで首を激しくかいてます。
お隣のジャガーも短い毛が抜けています。右前脚を失っている「おじゃが」は孫の手でかゆいところを檻越しに「かいて」とばかりに押し当ててきます。いつもそばにいてかゆいところをかいてあげるわけにもいかないので、ブラッシング用に柄の折れたデッキブラシのブラシ部分を再利用してみました。
取り付けた当日は警戒して近づかなかったのですが、数日するときれいだったブラシに細かい毛がついていました!
飼育員がいる時にはブラシを使っている姿を見せないのですが、どうやらひそかにこのブラシを愛用しているようです。
2009
年6
月11
日 (木
)
マイクロチップを入れました!
今日はフサオマキザルをつかまえる日です。何をするかというと…確実に個体識別するためのマイクロチップを埋め込むのです。
マイクロチップはこちら。長さ1cmくらいの小ささです。
どんなふうに使うのかというと・・・
針の中にチップが仕込まれていて、こんな感じで、注射をするみたいに背中に埋め込むのです。これを専用の器械で読み取るとIDナンバーが表示される仕組みです。
読み取る器械はこちら。液晶部分にある数字やアルファベットが見えますか?
さて今回のターゲットは、去年から今年にかけて生まれた4頭の子どもたち。みんなヒトにつかまえられたことなんてありません。わけもわからず狭い部屋に追い込まれ、さらには小さな捕獲用の箱に閉じ込められて、気づくとヒトにつかまえられているのです。
きっととっても怖かったのでしょう。耳をつんざくようなものすごい悲鳴です。まるでこちらがとてもひどいことをしているかのよう…。ごめんね、でもこっちもいじめてるわけじゃないからがまんしてね…と心の中であやまりながら作業は進み、無事に4頭ともチップは埋め込まれたのでした。
作業の様子はこちら。写真ではわからないかと思いますが、もう、大騒ぎです。
チクっとするけどそんなに痛くはないはず?
2009
年6
月6
日 (土
)
シマウマのネイルケア
ある日、雄のモモタロウの右前足の蹄を見ると、内側が大きく欠けている所がありました。血は出てないし、痛そうにもしていないし、大丈夫だろうと思ってあまり心配はしていませんでした。
最初に欠けた蹄
ですが、3~4日後にもう一か所欠けてしまったのです。今度は内側の後ろの部分です。さすがに2か所も欠けてしまうと歩きづらいのか、多少歩き方がぎこちなくなっていました。実は、1月頃から蹄が内側に反ってきていて、10月頃に削蹄(蹄を削って形を整えること)をする予定でした。蹄が欠けてしまって事故が起きてはいけないので、梅雨が始まる前に実施することにしました。
ちょっとわかりづらいかな?
6月5日(金)に削蹄を実施しました。きれいに削るのはとても難しいので、装蹄師(そうていし)という削蹄のプロを招いて行いました。しかし、飼い馬のように調教していないし、もともと人にはなつかない動物ですので、麻酔をかけて行います。勢い良く床に倒れこむと怪我をしてしまうので、床にワラを敷き、壁にはマットを並べます。
ベッドに使っている分厚いマットを使います。
麻酔もかかり、いざ削蹄開始です。作業の前後で蹄を比べるために写真とレントゲン撮影を行います。
蹄の裏側。めったに見られないですよ!
レントゲン撮影中
せっかく麻酔をかけて寝ているので、血液検査や身体測定、体重測定など普段できない作業も一緒にやってしまいます。
首から採血します。みんなに見られて緊張してます。
頭からお尻まで245cmもありました。
体重測定中。なんと、397kg!!
だいたい2時間くらいで全ての作業が終わり、麻酔から覚ます薬を打ちます。でも、ここで予定外の事件が起こりました。本当は4本注射を打つはずでしたが、1本打った時点で目が覚めてしまったのです。そのため、起きてはみたけど、とてもボーっとしており、足取りもフラフラしてます。
ちゃんと起きてね~
う~ん、ねむたいな~
起きてしまったので何もできません。17時まで様子を見ていましたが、ずーと眠たそうでした。ちょっと心配でしたが翌日には足取りも軽く、部屋に帰るとすぐに餌を食べていました。満腹になるとさっそく雌と追い駆けっこをしていましたが、まだ寝ボケているのか、まっすぐ走れません。最後に、立っている時の蹄の写真を撮って全作業終了です。すっかりきれいになって、一安心です。
モモタロウには、生まれて初めて麻酔をかけるということと、削蹄作業が5年ぶりということもあり、職員みんな緊張していたのですが、何事もなく終って本当によかったです。
削蹄後の右前足。とてもきれいになりました。
2009
年5
月28
日 (木
)
シカの角、伸びています
野毛山動物園のホンシュウジカは、毎年園内のソメイヨシノが満開を迎える頃に角を落とします。古い角が落ちた頭には、すでに新しい角が生え始めておりますが、当初は角の無いメスと間違えられます。
夏の気配を感じるこの頃、ビロードのような袋角は約15㎝ほどに伸び、オスらしさが際だってきました。これから秋にかけて角は枝分かれを増やしながら成長していきます。皆さんも定期的に角の成長を観察してみてはいかがでしょうか。
2009
年5
月15
日 (金
)
ブロンズトキの繁殖
5月に入り、園内の鳥たちは繁殖シーズン真っ盛り。バードケージのブロンズトキも例年より少し早めの3月中旬から繁殖モードに突入し、昨年同様卵を孵卵器に入れて温めました。4月20日に1羽が孵化し、順調に育っています。
孵化したばかりのヒナは体重17gで、目も閉じ弱々しい感じです。
そんなヒナも旺盛な食欲で日に日に成長し、生まれて20日を過ぎる頃には体重も400gを超えます。また、指が曲ってしまったためにギプスで固定して矯正をしています。
全身黒っぽい幼羽に覆われてきますが、なぜか首や頭部の羽は一番最後に生えてきます。なぜなのかは分かりませんが、よく見ると嘴から頭頂にかけての裸出部が黒と肌色の縞模様に見えます。この模様は親鳥にとって重要な意味があるのかもしれません。
ブロンズトキの繁殖は8月頃まで続きます。
2009
年5
月11
日 (月
)
ひなの季節
年間300~400件もの傷ついた野生の鳥獣が本園に運び込まれますが、その大半が春から夏に集中しています。
この季節は野鳥の繁殖時期にあたり、巣から落ちてしまったり、うまく飛べないでいるところを「事故に遭ったのか」とか「ケガをしているのではないか」と勘違いされて保護される事も多いのです。(もしうまく飛べない幼い感じの鳥をみかけたらすぐに保護せず、ちょっと様子をみて下さい。飛ぶ練習中かもしれませんよ)
例年、メジロを皮切りにスズメ、ツバメと持ち込まれて来るのですが、今年はスズメが1番乗りで、次がメジロ、そして3番手がエナガという珍しいラインナップで動物病院の繁忙期が始まりました。
たくさん食べて、元気で野生にお帰り。
2009
年5
月10
日 (日
)
レッサーパンダが目の前まで寄ってきます
3月9日にレッサーパンダの展示場に新しい餌台を設置しました。
より近くで観察できるようになったことで、レッサーパンダが5本の指と手首の間で竹やリンゴをはさんで持つ様子や手のひらの毛が白いことなどもよくわかります。ちょうど大人の顔の高さに合わせて作ったので、柵の前に立てば動物と一緒に写真に写ることができ来園者にも好評です。レッサーパンダにとっても活動できる範囲が広がり、環境の改善になったと思います。
神経質なオスのチップはまだ地面で餌を食べることが多いのですが、メスのキンタは新しい餌の上でも落ち着いて食事をしています。
この餌台の製作にはアニマルペアレントで集まったお金の一部を使わせていただきました。